こんにちは、やんやんです。
魚みたいな横顔と言われた20代女が抜歯矯正をしてEラインを手に入れるまでの体験記シリーズ第2弾です。
全7回を予定しており、今回は体験記②の矯正歯科受診から矯正器具装着までの記録を公開。
体験記① | 始めたきっかけ、矯正の費用、期間、その他概要 |
体験記② | 矯正歯科受診~矯正器具装着まで |
体験記③ | 矯正開始~半年(2019.10~2020.03) |
体験記④ | 半年~1年(2020.04~2020.09) |
体験記⑤ | 1年~1年半(2020.10~2021.03) |
体験記⑥ | 1年半~2年(2021.04~2021.09) |
体験記⑦ | 2年~2年半(2021.10~2022.03)終了予定。 |
前回の体験記①はこちらから読めますのでどうぞ!

矯正歯科を決めるときに注意した点

矯正をするうえで、まず重要なのが矯正歯科選びです。
歯列矯正は「歯」を動かす治療をしますが、大人が矯正をする場合、永久歯の治療となりますよね。
当たり前ですが、永久歯というのは一度きりで生え替わりはありません。
この先一生を共にする歯を動かすわけですから、適切な治療をしてくれる信頼のできる矯正歯科に任せたいものです。
また、歯列矯正には抜歯を伴う治療法があります。親知らずではない永久歯を抜いてそのスペースを活用して歯並びを整える治療法です。
健康な永久歯を抜くということは、かなり大きな覚悟が必要です。
「もし抜歯矯正をすることになっても安心して任せられる」と思えるような矯正歯科選びをしましょう。
そうはいっても、どうやって矯正歯科を選んだらいいの??
当然このような疑問が出てくると思いますので、実際に抜歯矯正をしている私が、矯正歯科を選ぶ際に注意した点を紹介していきます。
しかしこれから紹介していくものは、あくまでも歯科選びの際に意識してほしいこと。
実際に歯科医を選ぶのは治療を受けるあなた自身です。きちんと選ぶためにも以下の事はどうか忘れないでくださいね。
※病院選びは実際に足を運ぶことが大切です。当記事や様々な情報をもとに、条件に当てはまるからという理由だけで病院を即決してしまうのは危険です。
実際に矯正歯科に足を運び、主治医の先生のカウンセリングを受け、治療内容、治療費、病院の雰囲気など、自分が納得できる場所を選択することをおすすめします。
①日本矯正歯科学会の認定医・専門医が在籍しているか
矯正歯科を選ぶ際にまず重要なのが、きちんとした技術と知識のある歯科医師がいるかどうかです。
少し思い浮かべてほしいのですが、あなたの住んでいる地域や職場近くなど、いろいろなところで「矯正歯科」や「矯正治療を行っている歯科」を見かけることはありませんか?
歯医者だけで数えると、その数はなんとコンビニ以上になるそうです。
少し言い方は悪いですが、実績や技術、知識が十分ではないのに「矯正」の文字を掲げている歯科医院も多く存在します。
歯科医師であれば、誰でも「矯正治療」が行えてしまうからです。
その膨大な矯正歯科の中からどうやって技術も知識も十分な歯科医を探せばいいの・・!!?
その指標となるのが、日本矯正歯科学会の「認定医」と「専門医」です。
ひとつずつ解説していきますね。
- 認定医とは
認定医とは、学会が認めた大学病院や矯正医療機関で、5年以上の臨床経験(※)を持ち、学会での発表等で審査に合格した歯科医師のことです。
矯正医として、最低限の知識と技術を学ぶのに必要な資格と言えます。
※臨床経験とは:この場合、実際に矯正治療をおこなう経験
出典:矯正歯科の「専門医」「認定医」「指導医」の違いと歯医者さんの選び方
- 専門医とは
専門医になるには、歯科医師が臨床試験として今まで治療してきた患者さんの症例を提示する必要があります。
合格するには、多くの治療経験や高い技術が必要です。
出典:矯正歯科の「専門医」「認定医」「指導医」の違いと歯医者さんの選び方
- 指導医
「指導医」は、矯正医を教育するための資格です。
歯科大学を卒業した後に、矯正の知識や技術を専門的に学びたいという歯科医師を指導する場合に必要となります。
出典:矯正歯科の「専門医」「認定医」「指導医」の違いと歯医者さんの選び方
日本矯正歯科学会や日本成人矯正歯科学会などで、知識や経験が豊富だと認められると、上記の「認定医」「専門医」「指導医」となることができるのです。
ランクでいうと(言い方が失礼ですが)、下から認定医→専門医→指導医という順番になります。
特に専門医と指導医は、それぞれ数百人ほどしかいないそうです。日本には歯科医師が約100,000人いるとされているので、いかにすごい資格なのかがわかりますよね。
矯正歯科を選ぶ場合には「専門医」「指導医」を優先的に考え、もし通える距離に専門医、指導医のいる矯正歯科がなければ「認定医」のいるところ、という風に探していくのが良いと思います。
そして、これらの資格を持っている歯科医師ですが、日本矯正歯科学会のHPから一覧を見ることができます。
ぜひ活用してみてくださいね。
令和2年より、歯科医師の「専門医」は「臨床指導医」と名称が変更されています!
上記の日本矯正歯科学会のHPから、矯正歯科を探す際は注意してください。
②矯正治療の説明をしっかりしてくれるか
いいかもと思った歯科医師のいる矯正歯科を見つけたら、必ず現地に行きカウンセリングや相談を受けに行きましょう。
たいていの矯正歯科であれば、無料相談や2000〜3000円のカウンセリングを行っています。
先生がどのような治療が必要なのか、自分の歯の悩みをどうすれば解決できるかを教えてくれます。
カウンセリングでどこまで診てくれるかは歯科医によって異なりますが、実際に診察台で歯を確認してくれるところもあるので、カウンセリングを受けることで自分の歯の状態を正確に知ることができますよ。
そこでポイントとなるのが、矯正治療の説明をしっかりしてくれるかという点。
知識や技術のある歯科医師であれば、多少大まかであっても治療のプランを説明してくれるはずです。
何年くらいかかるのか、抜歯は必要なのか、どこの歯をどのように動かしていくのか、これらの情報が曖昧な場合は少し注意した方がいいかもしれません。
ちなみに私の場合は、先生が自分の歯と似た人の症例写真をもとに治療プランを説明してくれたり、半年後、1年後、2年後の大まかな流れを教えてくれたりしたので、安心して治療を任せることができました。
③正確な治療費を提示してくれるか
矯正では、ウン十万円がぶっ飛びます。裏側矯正などをする場合は100万円以上かかることもあります。
ですので、治療費の金額提示はとっっっっっっても大事。
「だいたい〇〇万円ですね」ではなく、「ブラケット代に○○万、ワイヤー代に○○万、リテーナー代に○○万、毎月の調整費代は○○円」という風に項目ごとに教えてくれる方が安心できますね。
先生から教えてくれなかった場合でも、金額の内訳は質問して明らかにしておきましょう。
また、支払い方法も大事。分割払いはできるのか(何回まで?)、デンタルローンは組めるのか、なども確認しておくとよいと思います。
④審美面についても包み隠さず教えてくれるか
矯正歯科は整形とは違い、医学的な治療となるため「審美面」は重視されません。
私のように出っ歯でEラインのない患者でも、「横顔をきれいにする」という目的ではなく、あくまでも嚙み合わせなどの問題を改善していくといったスタンスで治療が進められていきます。
私の場合は、「上下顎前突」や「叢生」といった診断がされています。
そして、矯正治療を進めていったことで
歯が引っ込んで横顔が改善されたゾイ!
と、「結果的に審美面もよくなった!やったぜ!」的な感じで、嬉しい特典があるわけです。
つまり何が言いたいかというと・・・・
矯正治療をしたからといって、理想の顔になれるわけではないということ。
矯正医の先生は、整形の先生ではないので「顎をこのくらい出したい」とか、「芸能人の○○みたいな横顔になりたい」といった要望は受け入れてくれない場合が多いからです。
ここを勘違いしてしまうと、カウンセリングの段階で少しショックを受けることになるかもしれません。
いや、カウンセリングの時点で気が付くことができたならとてもラッキーな方かも。
一番つらいのは、矯正治療を開始してからその事実に気付くことですね・・・
そのためにも、矯正治療の目的や治療後の状態などをありのまま話してくれる先生がいる場所を選びましょう。
契約してほしいがために、審美面の改善を誇張してアピールする歯科医師も無きにしも非ず・・という話もあるので、ここは慎重にいきましょう。
私も実際に、「主張強めなEラインが欲しい場合は矯正治療とは別で整形手術をする必要がある」と言われたことで、初めてその事実に気が付きました。
事実なので仕方ねえが心に来るものがある・・・
でも、「歯を引っ込めることで相対的に顎が出てくるようになる」ということを、症例写真の説明とともに言ってもらえたので、「出っ歯とガチャ歯が改善されて結果的に横顔も今よりマシになるならいっか」と矯正開始を決意しました。
治療の範囲内であれば、歯の下げ具合や正中のずれなど要望を聞いてくれる場合があります。
100%実現させることは無理かもしれないけれど、要望を伝えること自体は全然ありだと思っています。
⑤通いやすい場所にあるか
矯正治療が始まったら数年間は約1か月に1度、定期的に通う必要があるので場所も重要ポイントです。
治療を始める前は、なんというか・・・アドレナリンが出ていて、
よっしゃ!!!!やっと矯正開始できる!!!!
と、やる気に満ち溢れていることが多いので多少離れている矯正歯科でも、
片道1時間以上?そんなん楽勝でしょ。歯も横顔も理想に近づくんだから、たかが2年半くらい毎月通うなんて全然苦じゃないよ。
なんて、余裕ぶっこきがちです。
でも、1年近くも通うと実感します。
普通に苦。めっちゃ苦。
矯正治療が進んでいくうちに、歯が動くのが目に見えて分かる時期が過ぎたり、慣れもあり新鮮味が無くなっていったりと、正直初期の頃と比べるとやる気は低下していきます。
もちろん、当てはまらない方もいるとは思いますが。
「近くには認定医、専門医のいる矯正歯科がないから遠くに通わざるを得ない」といった事情もあるとは思うので、距離は最優先事項ではありません。
しかし、もし矯正歯科を複数選択できる状況にあるのなら、数年間月1でストレスなく通い続けることができるのかを少し考えてみてください。
私は距離の問題で一時期通院がめちゃめちゃストレスになったので・・・・同じような失敗をする方がいないことを祈っています・・・
矯正歯科が決まったら・・

さて、下調べやカウンセリングなどを経ていよいよ矯正歯科が決まりました。
病院選びが完了し、まずしなければならないのが「精密検査」。
精密検査
カウンセリングで治療方針を教えてもらったとはいえ、まだレントゲンや歯型採取などは行っていないため、理療のためにも正確にチェックする必要があります。
若干記憶が抜けている箇所があるかもですが、私は以下の検査をしました!
- レントゲン写真
- 口腔内の写真撮影
- 正面・横顔の写真撮影
- 歯型採取
- 咬合検査
歯のレントゲン撮影はこれが初めてだったのですが、ピーヒャラ音がなってる中でカメラが顔の周りを回っているのがめちゃくちゃシュールで笑いそうになりました。
歯型採取では、粘土みたいなものを口に突っ込み、それを噛み締めて採取します。
不快感はあるけど()、難しいものではないので安心してください。
「言われるがままやってたら、検査が全て終わっていた」という感じでした。
検査が終わっていよいよ装置装着!!・・とはいかず

検査を終えた後は、2~3週間後に結果を聞きに行きました。
ここで、やっと装置を着けられるぞ!と思ったのですが、2つほどまだやるべきことがありました。
顎関節症疑いで大学病院受診
もともと「口が開きにくいな」と思うことや、顎がガクガク言う現象があったので、矯正を始める前から「顎関節症かも・・・?」という疑いがありました。
しかし日常生活に支障はなかったためスルーしていたのですが、矯正医の先生から「紹介状書くから大きい病院で診てもらってきて」と言われてしまいました・・
まだ装置つけられないの・・・!!??
なんでも、毎月装置の調整をするにあたって口を大きく開くことが頻繁にあるため、「口が開きにくい」という状態を改善した方がよいとのこと、らしい。
「まあ、顎もよくなるならいっか」と言われた通り、大学病院を受診することに。
検査結果はやはり「顎関節症」。しかし、そこまで重いものではなく予備軍のような状態だと説明されました。
詳しい説明は省きますが、顎は首や肩と筋肉が繋がっているため首や肩の使い方によって改善が見込めるそうです。
私は自分でできるマッサージ法を伝授してもらい、2週間後に再び大学病院で口の開き具合を調べてもらったところ、以前よりも大きく口が開くようになっていました。
2回の通院で3~4週間ほど費やしましたが、結果的には顎の状態も良くなったので大学病院受診してよかったです。
青ゴム装着
さすがにもう装置つけるっしょ
大学病院の通院が終わり、久しぶりに矯正歯科へ。もう準備万端だ、と思っていました。
が、装置を着ける前にやらなければならないことがあったんです。
それが「青ゴム」。ご存知の方もいるでしょうか。
矯正装置はブラケットとワイヤーが主な器具ですが、そのワイヤーを両端で固定するために「バンド」という金属製の輪っかの部品を奥歯に装着します。
そのバンドを奥歯に装着する際、歯と歯の間にちょっとした隙間が必要になるんです。
その隙間を作るために奥歯とその隣の歯の間に、直径5ミリほどの青色のゴムを入れ込みます。
それを入れて数日~数週間ほどたつと、隙間が生まれバンドが装着でき、そして無事にブラケットとワイヤーを着けることができるのです。
歯間に入れ込むだけなのでめちゃくちゃ簡単な行程なのですが、これだけは声を大にして言いたい。
矯正歴約2年ですが、今までの治療の中で
青ゴムが一番痛かった!!!!!!!
なんだろう・・・あんなちっこいゴムなのに、一つはいるだけで他の歯がぎちぎち押される感じ・・・
ワイヤー着けてても痛いことはあるんですが、なぜか青ゴムの威力ほどではなかった・・・
もちろん個人差がありますが、最初に青ゴムの痛みを乗り越えられたら「大勝利」くらいに思っちゃっていいと思ってます。
私は確か1~2週間ほど青ゴム期間がありました。
「途中で外れたり、間違えて飲み込んじゃっても大丈夫です」って言われたけど、こういう痛いやつに限って全然外れないし、間違えて飲み込むなんてこともない。
「いっそのこと外れちまえよ」と何度思ったことか・・そんな願いもむなしく、任期満了で青ゴムとはおさらばしました。
やっと、やっと!装置装着!

顎関節症疑いでの大学病院受診も青ゴムも終わり、やっと装置装着の日がやってきました。
精密検査から約2か月ほど・・長かった・・・
記念すべき装置デビューは上の歯
装置を着けることになりましたが、一気に全部の歯に装着するわけではありません。
私の装置第1弾は、「上の歯列」のみでした。
上の歯は抜歯をする前から歯並びを整える必要があったので、まず初めに着けることになりました。
下の歯は叢生がひどく、抜歯をしないと歯並びを整えるスペースがなかったため、抜歯をしてからという流れになりました。
初めて装置を着けた感想としては、
余計に口元もっこりする!!!!
でした。
ただでさえ出っ歯の前歯の上にブラケットを着けるので、さらに出っ歯感が増したのは否めません・・
そして、今までツルツルだった歯にごつごつした装置を着けるため、もろに当たる口内(主に唇の裏)に口内炎ができます。
はじめは歯を動かす痛みよりも、口内炎の方がつらかったかも・・・
でも1か月ほどで自然と消えていきました。
装置を着ける前の横顔の写真がなかったので、比較はできないのですが・・
上の歯に装置を着けてすぐの横顔はこんな感じでした。

もともと口元は出ているのですが、若干上の歯のもっこり感が増しています。(比較画像がないので主観ですけどね)
それにしても、見事にEラインがねえな。
次回はついに抜歯・・
さて、長い道のりを経てやっと上の歯に装置が着きました。
私は上下顎前突という歯が前に突出しているタイプなので、スペースを作って歯を後ろに下げていく抜歯矯正が必須です。
今後は、抜歯と並行しながら矯正をしていく必要があります。
この1回目の装置装着の日は、先生から「(抜歯担当の歯科医の先生宛に)手紙書いとくから、次回の調整日までに下の歯抜いてきてね~」と言われました。
先生、缶コーヒー買ってきてくらいのテンションで言わないでください。
と、いうわけで次回の体験記③では、いよいよ抜歯が・・・・
矯正を始めるにあたって一番不安だった抜歯、私は耐えられるのでしょうか。
親知らずの抜歯さえ未経験の私が、いきなり健康な歯を抜く試練を乗り越えられるのでしょうか。
体験記③はこちらから読めます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。