・自分の自己肯定感が低い原因って何なんだろう
・何か幼少期の経験や親との関りに関係があるのだろうか
・自分が親になった時、子どもの自己肯定感を上げるためにはどのように子育てをしたらよいのだろうか。
今回は、このような悩みや疑問を持っている方々に向けて、自己肯定感と親の子育てや言動との関係性について解説していきます。
この記事を通して、ご自身の自己肯定感の低さの一因となっているものや、自分が親になった時の子育てについて、何か発見があれば嬉しいです。
私の実体験をもとに具体例も後半に載せているので、参考になれば幸いです。
【結論】親の言動が原因で子どもの自己肯定感は下がる

まず結論から言うと、親の関わり方次第で子どもの自己肯定感は下がります。
自己肯定感とは、「自分を肯定する感覚」のこと。自分を肯定することができるということは、
- 自分は価値がある人間だと理解している
ということ。自分の価値を信じられるということは、
- 自分の行動に自信が持てる
ということ。すなわち、
- 自分には価値がないと思ってしまう
- 自分の行動に自信が持てない
このようなタイプの方は自己肯定感が低い可能性が高いです。
「自己肯定感が高い子に育つ」「自己肯定感が低い子に育つ」、これら2つの分かれ道の重要ポイントとなるのが、幼少期からの親との関りなのです。
自己肯定感が低い子どもの特徴
自己肯定感が低い子どもの特徴として主に以下のものが挙げられます。
- 挑戦や新しいことに躊躇いがある
- 褒められるのが苦手
- 自分を責める癖がある
- 些細なことでも注意されるとひどく落ち込む
自分には価値がないと思い込み、自分の行動にも自信が無いため、「挑戦してもどうせ無理だ・・」と諦めてしまったり、褒められても「自分はそんな褒められるようなことはしていない」といった考えを持ってしまいます。
また、どうしても自己否定感が強いため、何かと自分のせいにしてしまったり、些細な注意でも自分に対する否定感が強まってしまい、落ち込みやすいという性格が見られます。
一度下がるとその後の人生に大きく影響してしまう
自己肯定感の厄介なところは、
よっしゃ、低いからガンガン上げていこ
という具合に、気軽に上げ下げを調整できるわけではないというところ。メンタルに関することなので当たり前ですが。
私は自己肯定感が著しく低い自覚があるので、「自分に自信を持てるように工夫していこう」という考えは持っています。
しかし20代半ばの現在、数年前よりは精神が安定してきているなと思う一方で、自己肯定感はまだまだ低いなと感じています。
自分を好きになれるよういろいろと工夫していますが、それでも油断すると
自分はダメな奴だな・・
という考えの沼にはまって抜けるのに苦労します。
一度下がってしまった自己肯定感は、長い長い年月をかけて、周りの力を借りながらゆっくりと育んでいく。
短時間で劇的に上がる!なんて夢のような話はなく、それしか解決方法はないのです。
では、その厄介な自己肯定感の低さが、なぜ親の言動と影響しているのかを見ていきましょう。
なぜ親の言動が原因で子どもの自己肯定感が下がってしまうのか

狭い世界の中で信じられるのは自分の親だけ
見出しはちょっと極端な言い方になってしまっていますが、皆さんも自分の幼少期を思い出してみてください。
インターネットでいろいろな情報を取り入れられるわけでもなく、交流関係を持つ人も限られた人数だけ。(当てはまらない方もいるかもだけど。)
そんな状況の中で、共に暮らし、長い時間を一緒に過ごす保護者の役割を担う者がいたら、当然その人の言動に大きく影響を受けますよね。
私の場合は、それが母親でした。
交流関係も知識もまだまだ狭かった幼少期って、「親の考えが正しいんだろうな」って無意識に思っていませんでしたか?(保護者=親とは限らないけど、この書き方で進んでいきますね)
そして、小学校、中学校、高校、大学、社会人・・と自分が成長し、自分の世界が少しずつ広がっていく中で、「あれ?私の家って他と違うのかも?」と気づく体験みたいなもの、ありませんでしたか?
最近は、SNSデビューする年齢もどんどん下がっているので、その気づきが来るのも早くなっているかもしれません。
決してほかの家庭と違うからと言って、正しいとか間違っているとか、それは判断できるものではありませんが、外の世界に触れて初めて気が付いたけど、幼少期のころは疑問にも感じていなかったことってあると思うんです。
そんな狭い世界の中で過ごしていた時代の保護者の言動・・・
改めて考えるとものすごく影響力がありそうだなって感じませんか?
親の自己肯定感の低さは子どもに連鎖する
幼少期の親の影響力がいくら大きいからといって、自己肯定感を低くするような言動がなければ、子どもの自己肯定感が下がる可能性は少なくなるでしょう。
しかし、要注意なのが「自己肯定感の低い親」。
自己肯定感の低い親は、子育てをするうえで「他人との比較」に重きを置きがちです。
なぜなら自分自身が、他人と比べることで、傷つき、または、優越感を得る体験をしてきたから。
比較対象がいないと自分を認めることができない、いわゆる自己肯定感の低い人が子育てをすると、わが子を褒めるときや注意する時も、他の子どもを比較対象として挙げることが多くなります。
そうすると、子どもにも「他人と比較することで自分の価値を決める」という思考が受け継がれてしまい、自己肯定感の低さの連鎖に繋がってしまいます。
【実体験】私の自己肯定感が下がる一因となった親の言動

では、ここからは私の自己肯定感を下げる一因となった親の言動を紹介していきます。「子どもの自己肯定感を下げる親の関わり方」について知りたい方にはかなり参考になるかと思います。
※注意
実体験を紹介する前にひとつ注意があります。
親を恨んでこの記事を書いているわけではないです・・・・・!!
散々、「親の言動が子どものその後の人生を左右する」とか「私の場合は母親が原因で自己肯定感が下がった」とか言っておいてアレですが・・
親だからと言って許せねえ・・
コンチキショウ!!!!
こんな感じで怒りに任せてこの記事を書いているわけではないということはぜひご理解いただきたいです・・。
というのも、私自身も「自分の自己肯定感の低さ」は幼少期の親との関りと関係があるんじゃ・・と思って、数年前に実際いろいろ調べていたんです。すると、自分の母親と当てはまるところが多く・・・・
その時は「よくも私の人生をめちゃくちゃにしてくれたな!!!」みたいな怒りがわいて、母親を責め立ててしまったことがあります。
「こりゃあ、こんだけ言っちゃったら取り返しのつかないくらいの大喧嘩になるだろうなあ・・」と思っていたところ、母親の返答は意外にも「ごめんね」の一言。
この時のことは今後別記事で詳しく書こうと思いますが、母には母なりの子育て時代の奮闘があって、きちんと子育てしたいけど親になったとはいえまだまだ未熟だった・・・と母からこのような話を聞いたとき、
一生懸命子育てしてきたからこその結果なんだな・・
と、自分でも少し意外でしたが、すんなりと納得できてしまっている自分がいました。
親になったからと言って完璧な人間になるわけではない。
虐待といえるようなことをされたのなら話は別だけど、私の場合はそうではない。母が私を想う気持ちが裏目に出てしまったんだ。
責め立ててしまったのは申し訳なかったけど、子育て奮闘時代の母の思いを知ることができ、この一件で母とのわだかまりが少し無くなったような気がしました。
どうしても記事の内容的に母親を批判しているように見えてしまうと思うのですが、以下の経験談では感情論ではなく事実を書くよう努めました。
決して批判する意図はないことをご理解いただければ嬉しいです。
では、注意点をお話ししたところで本題に入っていきましょう。
親の言動① 「褒める」より「応援する」
私の幼少期~高校生くらいのころを思い浮かべてみると、母親から褒められた記憶があまりありません。かといって厳しく育てられた覚えもなく、少し不思議に感じたことがありました。
しかし、よ~く思い出してみると、母親は「褒める」よりも「応援する」人でした。
どういうことかというと、例えば私がテストでいい点を取った場合、「すごいね!」「頑張ったね!」などと褒めるのではなく、ミスした個所を差し「あ~ここができてれば満点だったのにね、次は頑張って!」という感じ。
伸びしろがあるのはもちろんですし、いい点とっただけで満足するのはよくないかもしれないけど、子どもからしたら
あれ・・頑張ったんだけどな・・
と、頑張りを見てもらえていないような気がしてしまうのも事実。
このような努力の「過程」ではなく「結果」を重視した評価方法だと、「完璧じゃないとダメなんだ」と、自己肯定感を下げる要因になってしまいます。
親の言動② 他の子どもとの比較
小学生や中学生の時、同じクラスに必ず一人はいましたよね。勉強やスポーツ、何かがずば抜けて秀でている人。
そんな天才たちに対して私やんやんは特に目立つ特技などないthe・凡人。
さらに私は、幼少期のころから緊張しいで人前に出るなんて大嫌いなタイプ。なので、小中学生のころは誰かに注目されることもなくひっそりと日々を過ごしていました。
私の母親は、きっとそんな私を心配したのでしょう。
母親と学校の話をすると、何かとそんな天才たちが会話に出てきて「(その子たちのように)やんやんも頑張って」と鼓舞されるのがよくあるパターンでした。
今ならわかります。私のような子どもを母親が心配する気持ち、、、。
ですが、他人と比べられるのはやはり悲しく、このことが一因となって自己評価を他人との比較でしか行えない癖がついてしまいました。(学校の先生とか他の人たちの影響ももちろんたくさんあるんですけどね。)
親の言動③ 友達は多いほうがいい
今も昔もですが、私は友達が少ないです。これは、私が「交友関係は狭く、深く。」という価値観を持っているからです。
しかし、幼少期の頃はそんな意識はなく、ただ
私は、誰とでも幅広く仲良くなるのは無理だな・・
くらいにしか思っていなかったのですが。
それに対して「友達は多いほうがいい」という価値観を持っている私の母親。
心配する気持ちも今となってはめちゃくちゃわかるのですが、友達が少ないことを度々指摘され、友達を増やすためのアドバイスをされ、「あぁ、、友達が少ない私ってダメなんだ、、」と悲しい気持ちになった記憶が何度かあります。
この経験が「自分の価値=友達の多さ」という、長年私を苦しめることになる考え方を生んでしまった原因の一つだと思っています。
まとめ

経験談を交えてお話しさせていただいた通り、親の言動が原因で子どもの自己肯定感は下がります。
- 幼少期の狭い世界の中で、親の言動は大きな影響力を持つ
- 他人との比較で自分の価値を見出してきた親は、自分の子にもその考えを植え付けてしまう
- 子を想う気持ちが裏目に出て、自己肯定感を下げる言動をしてしまうことも
主に、これらのことが原因で、親が自分の子どもの自己肯定感を下げてしまうことに繋がるということがお分かりいただけたかと思います。
しかし、もしあなたが子ども側の当事者だったとしても、これからの人生、長い時間はかかりますが自己肯定感を上げていくことはできます。
また、親が子どもの自己肯定感を下げてしまうということは、決して親になった覚悟とか、子どもを想う気持ちが足りないとか、そのようなことを意味しているわけではありません。
上記の①~③を読んでいただくと分かると思うのですが、ただ子どもを想う気持ちが裏目に出てしまい、子どもの考え方に絵影響を及ぼしてしまう、、ということも起こり得るんですよね。
自分の自己肯定感の低さの原因が身近な両親にあったかもしれない、と気づくことはかなりショックなことです。
でも、原因を知ることで自分の自己肯定感の低さと、より向き合うことができるのだと思います。このブログでは、今後も自己肯定感の低さや自分の気持ちとの向き合い方について、たくさん発信していく予定です。
この記事を読んで、自己肯定感の原因についての気付きや、自分との向き合い方のヒントを何かしら掴んでいただけていたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。